物件明細書の分析(2)
任意的な記載事項
備考欄に記載されている具体例をいくつか検討してみます。
●備考欄に「件外建物あり」とある場合
件外とは、その不動産競売手続きの対象になっていないという意味です。このような競売手続きの対象外の建物が建てられた経緯はいろいろとあるでしょう。
件外建物があることで、建物収去土地明け渡しに手間がかかりそうだからと入札しようとする人が減って、競売不動産がなかなか売却できなくなったりします。また、入札があって落札者が出ても建物を楯にすればお金になるだろうと、このような手段に出る事があるのです。
競売になっているビルの屋上にプレハブを一棟建築して保存登記したり、対象である戸建て建物の敷地のわずかな空き地に建設を建てて保存登記をしているようなケースも同様です。
このように件外建物は、競売が始まったり始まりそうになってから、ある目的をもって建築されることも多く、もとより買受人との間では占有権原すなわち建物を買受人の所有敷地に建てておく根拠があるわけではありません。
ですから、買受人は土地を占有している件外建物を取り壊して明け渡すように求める権利があるので、建物収去土地明け渡し請求訴訟を起こせば、速やかに判決が出ることでしょう。
しかし、訴訟の時間と費用がかかることも事実です。このような物件については特に、弁護士などの専門家にアドバイスを受けて、入札してもよいかどうかを判断するようにしましょう。