物件明細書の見方
物件明細書とは
3点セットの最初に「物件明細書」がありますが、物件目録以外には、1枚だけの簡単なものです。これには一体、どのような効力があるのでしょうか。
物件明細書は、3点セットの残りの2つ、すなわち評価人の「評価書」や執行官の「現況調査報告書」、さらに競売手続きが始まって債権者から届け出されている資料などに基づいて、競売不動産の権利関係を記載した書類です。そうした資料をもとに情報が開示されるのです。
ところで物件明細書は、厳密に言うと裁判の判決所のような書類ではなく、裁判所のひとまずの認識を記載したものと理解されています。ということは、そこに書かれている判断には、権利義務関係を最終的に確定する効力はないということです。
例えば、物件明細書に引き受ける賃借権がないと記載されていても、実際に引き受けるべき長期賃借権がしっかりあったとすれば買受人は、結局賃借権の負担がついた不動産を買い受けることになったりする可能性が全くないとは言い切れません。
このように言うと、裁判所が責任回避の弁解をしているように聞こえるかもしれませんが、法的な効力を話しただけで、実際には記録中の資料に基づいて慎重に事実関係を認定して、法的に評価を加えた結果が記載されています。
ですから、その証拠価値は絶大のはずで、競売不動産の購入を検討するための最重要資料であることには違いありません。物件明細書の機能には以下のようなものがあります。
●購入(入札)判断の資料
競売不動産を買おうかどうか検討している人にとっての判断資料
●引渡命令の判断資料
備考欄の記載により、引渡命令がとれるかどうかの判断資料
●抹消登記の判断資料
売却後の登記嘱託についての判断資料
●執行妨害の抑制機能
保護しない占有であることを裁判所が宣言することによる執行妨害抑制
●警告的機能
競売不動産を買った人が不測の損害を被ることのないように警告する