建物だけの競売物件情報記事(3)
使用借権付き建物
新聞の競売物件情報の記載で、建物だけの競売の備考欄に「土地の利用権は使用借権」となっていたとします。この建物を購入した場合に、どのような点が問題になるのでしょうか。
マイホームの取得を目指している方々は、このような物件を購入してはいけません。建物だけの競売で、土地利用権が借地権であったり法定地上権が発生する場合は、それぞれ借地借家法や民法で保護され、建物所有者が土地所有者に対して土地利用権を主張できます。
ですが、土地利用権が使用借権、つまり、ただで土地を借りている場合は、建物を取得しても、借地権のような保護は一切ありません。
ですから、裁判所に代金を支払って建物を取得したとしても、土地所有者はとくに土地利用権についての合意がなされていない以上、いわば土地不法占有者として建物収去土地明け渡し請求がなされた場合には、土地を明け渡さなければいけないのが原則です。
裁判所に○○万円支払って、買い取った建物なので少なくともその代金分くらい地主から支払ってもらわない限り、要求に応じられないといったような理屈は決して通ることはありません。
では、このような建物を購入するのは、どのような動機からでしょうか。おそらく、土地利用権の法的な強弱は別として、建物が現実にその土地を占有している事実を前提に、土地所有者から土地を安く買い取る道具にしようと考える人がいるのでしょう。
いずれにしろ、マイホームを目指す方が、首をつっこむような物件ではないということは確かです。