建物だけの競売物件情報記事
借地権付き建物
借地権付き建物というのは、建物のみが競売になっている物件です。買受人は、土地の所有権を裁判所から取得することはできません。その建物がその敷地に建っていられる
根拠が、借地権(地上権または賃借権)というわけです。そのため、建物の買受人は競売不動産を取得したと同時に、土地の借地人の立場になるのです。
借地権の内容が地上権という物権である場合は、土地所有者の承諾はいりませんが、賃借権の場合、土地所有者の承諾を受ける必要があります。
承諾が得られない場合は、代金を支払った後2ヶ月以内に、承諾に代わる許可の裁判を求めなければいけないことになっています。この場合、裁判所は買受人に対して土地所有者に承諾料の支払いを命じて、許可することになります。
承諾料は、通常、借地権の価格の10%前後が多いようです。借地権割合については様々な出し方がありますが、東京の銀座のような一等地では90%近くになります。マイホームを求めようとしている一般の住宅地では60%前後が慣行です。
このように、裁判所が土地所有者に代わって許可を与えるので、元の建物所有者と土地所有者との間で、借地権の存否について争いがあるときは、その係争にそのまま巻き込まれる危険があります。
借地権付き建物の物件明細書に以下のような記載がなされている場合があり、新聞広告の備考欄にも簡単に記事が載っているのが普通です。
■ 借地契約解除の意思表示がなされている
■ 建物収去・土地明渡請求訴訟(当庁平成○年(ワ)第○○○○号が提起されている)
■ 建物収去・土地明渡を命ずる判決(当庁平成○年(ワ)第○○○○号が確定している)
このようなケースは、場合によっては裁判所に代金を支払って借地権付き建物を取得しても、建物を収去しなければいけないこともあります。
ですが、そうなったからといって、裁判所から代金を返してもらえるわけではありません。マイホームを取得しようとする方は、こういった物件は検討対象外と考えたほうがいいでしょう。